引用元:鬼滅の刃 公式サイト
2025年7月18日に公開された鬼滅の刃『無限城編』(第一章 猗窩座再来)は、公開38日で興収280億円を突破し、歴代3位にランクイン。『タイタニック』(277.7億円)を超える快挙となりました。
一方で、都市と地方では映画館での体験に違いがあります。
東京・大阪・名古屋といった大都市ではチケット争奪戦や入場者特典・映画館フードの即完売が目立ち、IMAXや4DXといった特殊上映も人気。対して地方では、通常上映が中心で比較的落ち着いて観賞できるケースが多いのが特徴です。
この記事では、チケット事情や特典配布スピード、グッズや飲食の売り切れ、上映フォーマットの違いを比較して紹介します。
- 大都市と地方で異なるチケット事情
- 特典配布スピードと動員への影響
- グッズや映画館フードの売り切れ事情
- IMAX・4DX・MX4Dなど上映フォーマットの違い
ぜひ最後までご覧ください。
大都市と地方で変わる『無限城編』の盛り上がり
鬼滅の刃『無限城編』の快進撃は全国で大きな話題を呼んでいますが、その盛り上がり方には大都市と地方で違いがあります。
『無限城編』の大都市と地方比較(比較表)

こうした違いは、「同じ映画を観る」という体験でも大都市と地方でまったく異なる景色を生み出しています。

地域ごとの違いがありながらも、『無限城編』は全国的に観客を集め続け、歴代興行収入ランキングで異例のスピード記録を打ち立てました。
- 公開17日目
興収176.3億円突破 → 『踊る大捜査線 THE MOVIE2』を抜いてTOP10入り
- 公開25日目
興収220.7億円突破 → 『ONE PIECE FILM RED』を抜いて第6位
- 公開31日目
興収257.8億円突破 → 『アナと雪の女王』を抜いて第4位
- 公開38日目
興収280.9億円突破 → 『タイタニック』を抜いて第3位
このタイムラインからも分かるように、『無限城編』は初動の勢いだけでなく、公開から1か月強の間に、ほぼ毎週のように順位を更新する驚異的なペースを見せています。
大都市と地方で盛り上がり方に違いはあるものの、全国的に幅広い層から支持を集め続けていることが、このスピードを支える大きな要因となっています。
では、『無限城編』が今どの位置にいるのか、日本映画史のランキングを確認してみましょう。
歴代興行収入ランキング(TOP5)
※2025年 8/24時点(興行通信社調べ)

現在の歴代興行収入ランキングを見てみると、『無限城編』は堂々の第3位にランクインしており、上位には『千と千尋の神隠し』(316.8億円)、そして1位『無限列車編』(407.5億円)が控えています。今後、どこまで順位を伸ばすのかに大きな関心が集まっています。
では、その勢いを支えている現場の状況を、『大都市』と『地方』の違いから見ていきましょう。ここからは、その違いを項目ごとに見ていきます。
鬼滅の刃『無限城編』前作との比較についての記事はこちら↓↓↓
チケットの取りやすさの違い
映画館に足を運ぶとき、まず気になるのは「チケットが取れるかどうか」です。『無限城編』は全国的に大人気ですが、そのチケット事情は大都市と地方で大きく変わってきます。

チケットの取りやすさ(比較表)

チケット事情
例えば、東京・新宿のIMAXシアターでは「予約開始から5分で満席になった」という声がSNSに多く上がっています。大阪・梅田でも公開初週の週末は同じような状況で、チケットサイトが一時的に繋がりにくくなるほどでした。
一方、地方のシネコンでは事情が異なります。平日の夜や朝の回なら直前でも購入できるケースが多く、学生からは「学校帰りに友達とそのまま行けた」という声も聞かれます。大都市に比べて計画を立てずに気軽に観に行ける点は、地方ならではのメリットです。
また、札幌や福岡といった大規模都市では、大都市に近い混雑が見られることもあり、特殊フォーマットの上映では「数分で満席」という状況が地方でも起きています。

引用元:X(旧Twitter)シンさん投稿
つまり、
- 大都市 →「観たい時間の上映を狙うなら、事前に予約が必須」
- 地方 →「チケットに少し余裕があるので、あわてずに観に行きやすい」
という違いがあります。 同じ映画でも、チケットが取りやすいかどうかで、映画館に行くときの気持ちや楽しみ方がずいぶん変わってくるのです。
そして、もうひとつ観客を何度も映画館に呼び寄せているのが 入場者特典 です。 その配布スピードの違いが、観客の動きにどんな影響を与えているのかを見ていきましょう。
入場者特典の配布スピードと観客動員への影響
『無限城編』の入場者特典は全国で「○○万名限定」と数が決められており、在庫が尽き次第終了します。ただし、この総数は全国の劇場に分配されるため、地域や上映時間帯によって残り状況に大きな違いが出ます。
入場特典の配布スピード(比較表)

たとえば東京や大阪など大都市では、配布開始日の午前中で在庫がなくなるケースもあります。会社帰りや学校帰りの観客が多い平日の夜でも、すでに配布終了となっていることが少なくありません。
一方、地方のシネコンでは平日の朝や夜にまだ特典が残っていることもあり、数日間は配布が続く場合もあります。
さらに『鬼滅の刃』シリーズの特典には「ランダム配布」や「第2弾・第3弾の切り替え」が組み込まれており、ファンが「欲しいキャラをそろえるまで観る」「次の特典が始まったからまた行く」と、繰り返し劇場に足を運ぶきっかけになっています。
これが観客のリピーターを増やし、結果的に動員数が長期間下がりにくくなる要因の一つとなっているのです。




実際にSNSでも、

- 「東京は配布初日の午前中で終了していた」
- 「地方の平日夜に行ったらまだ特典残っていた」
- 「クリアカードをコンプリートしたくて6回観に行った」
- 「第2弾特典の発表を見て、もう一度行こうと決めた」
といった声が数多く見られます。
つまり、特典は都市と地方で入手しやすさが異なるだけでなく、「もう一度観たい」と思わせる仕組みそのものが観客動員を押し上げる大きな力になっているのです。
では次に、同じく注目される 限定グッズの売り切れ事情 を見ていきましょう。
グッズ売り切れ事情の違い
『無限城編』の公開に合わせて販売された劇場グッズは、公開当初から非常に高い人気を集めています。特に映画館でしか買えないグッズは入手競争が激しく、大都市と地方で売り切れのスピードに大きな差が見られます。
グッズ売り切れの違い(比較表)

大都市(東京・大阪・名古屋など)では、公開直後から劇場グッズを求めて早朝から行列ができる劇場もありました。販売開始からわずか数時間でパンフレットやアクリルスタンドといった人気商品が完売するケースも多く、「欲しかったけど手に入らなかった」という声がSNSに相次ぎました。
一方、地方の劇場では午前中にすぐ売り切れることは少なく、販売初日は午後まで在庫が残るケースも確認されています。
現在でも大都市では新商品が入荷当日でほとんど売り切れてしまうのに対し、地方では数日〜1週間程度は残っていることがあり、比較的入手しやすい環境が続いています。
ただし人気グッズはやはり時間帯や在庫によりすぐになくなることがあります。
オンライン販売(期間限定)
これまでは劇場でしか購入できなかったグッズですが、2025年8月29日~9月21日までの期間限定でオンライン販売が実施されます(アニプレックス公式通販やufotable通販など)
- ただし 全商品が対象ではなく、一部のみ販売。
- 劇場限定グッズの中には今も映画館でしか買えないものもあります。
- 購入制限も商品ごとに設定されており、オンラインでも無制限に購入できるわけではありません。


グッズと並んで観客の関心が高いのが、映画館フードや飲食の売り切れ状況です。次は、大都市と地方で異なる 映画館フード・飲食売り切れの違い を見ていきましょう。
映画館フード・飲食売り切れの違い
『無限城編』の盛り上がりはチケットや特典、グッズだけではありません。
映画館で販売される ポップコーンセットやドリンクなどのフード類 でも、大都市と地方で売り切れ状況に大きな差が見られます。特に公開直後は、フードを買うために行列ができた劇場もありました。


映画館フード・飲食売り切れ(比較表)

東京や大阪の劇場では、公開直後に 「メモリアルポップコーンボックス」 を求めて開場前から長蛇の列ができ、午前中で売り切れることもありました。
現在でも新しいセットが追加されると即完売する傾向が強く、SNSでは「ポップコーンだけ買えなかった」という声があがっています。
一方、地方の劇場では平日の昼間や夜であれば在庫が残っているケースが多く、観客が落ち着いて購入できるというメリットがあります。
また、愛知県のイオンシネマ名古屋茶屋では、観客数の多さから 氷の供給が追いつかず、一時的に氷の提供を中止 する対応がとられたというユニークな事例もありました。
鬼滅の刃「無限城編」映画館での売り切れ続出についての記事はこちら↓↓↓
このように、フードや飲食面でも大都市と地方では体験に差がありました。では次に、上映回数の違いを見ていきましょう。
上映回数の違い
『無限城編』は全国で上映されていますが、その上映回数には大都市と地方で明確な違いがあります。公開直後は異例の本数が組まれ「映画館が鬼滅一色」と話題になりました。公開から1か月以上が経った今も、この上映回数の差が「観客がどれだけ気軽に観られるか」に影響を与えているのです。

上映回数の違い(比較表)

例えば東京・新宿の大型シネコンでは、公開初週に1日40回以上が上映され、「映画館が『無限城編』一色だった」という声がSNSで広がりました。
一方で地方のシネコンでは、公開直後は20〜30回前後の上映が組まれ、現在は10回前後に落ち着いています。それでも「まだ十分に観られる本数がある」という安心感から、学生や家族連れにとっては予定を合わせやすい環境が続いています。
鬼滅の刃『無限城編』上映回数についての記事はこちら↓↓↓
そして、この上映回数の違いと並んで観客体験を分ける大きな要素となっているのが 上映フォーマットの差 です。次に、IMAX・4DX・MX4Dといった特殊フォーマットが都市と地方でどのように違っているのかを見ていきましょう。
上映フォーマットの違い
鬼滅の刃 『無限城編』の大きな特徴のひとつが、多彩な上映フォーマットです。
全国393館で上映されており、そのうち 178スクリーンが特別フォーマット(IMAX・4DX・MX4D・ドルビーシネマ・ドルビーアトモス)に対応しています。これはアニメ映画としても非常に多い規模で、「普通に観る」以上の体験ができるのが『無限城編』の強みです。


まずは実際にどのフォーマットがどれくらいの劇場で上映されているのか、整理してみましょう。
『無限城編』上映フォーマット別 上映館数(2025年8月時点・映画.com調べ)

都市部では多彩な上映方式を選べるのが特徴で、最新の映像体験を楽しむことができます。
一方、地方では通常上映が中心で特別フォーマット館は限られていますが、そのぶん座席に余裕があり、気軽に足を運びやすいというメリットがあります。
次に、それぞれのフォーマットの特徴と、どんな観客に向いているのかを整理してみましょう。
上映フォーマット別の特徴と向いている観客層

このように『無限城編』は、上映フォーマットの多彩さそのものがヒットを後押ししています。特に都市部では複数フォーマットが同じ劇場で選べるため、リピーターが「今回はIMAXで」「次は4DXで」と繰り返し観に行く流れを生んでいます。
一方で地方では通常上映が中心で、アクセスしやすくゆったり観られるという強みがあります。こうした「映画をどう観るかの選択肢の差」が、都市と地方の盛り上がり方に直結しているのです。
鬼滅の刃『無限城編』上映時間についての記事はこちら↓↓↓
次に、こうしたフォーマットの違いが歴代興行収入ランキング第3位まで押し上げた背景にどうつながっているのかを見ていきましょう。
歴代3位入りの背景
鬼滅の刃 『無限城編』(第一章 猗窩座再来)は、公開からわずか38日で興行収入280億円を突破し、歴代3位にランクインしました。その背景には、いくつかの要因が重なっています。

1. 特典商法とリピーター戦略の成功
2. 上映フォーマットの多様化
3. 夏休みシーズンと競合作品の少なさ
4. SNSによる熱量の拡散
5. 前作『無限列車編』からの期待値
1. 特典商法とリピーター戦略の成功
無限城編の大きな強みは入場者特典です。第1弾・第2弾・第3弾と順番に切り替わり、さらにランダム配布の仕組みもあるため、「欲しいキャラをそろえたい」「次の特典が始まったから、もう一度観に行こう」と、何度も劇場に足を運ぶ人が増えました。
この仕組みがあることで、都市でも地方でも観客が長く映画館に通い続け、興行収入がゆっくりと安定して伸びていく流れができています。
2. 上映フォーマットの多様化
IMAX・4DX・MX4D・ドルビーシネマ・ドルビーアトモスといった特別フォーマットが計178スクリーンで導入され、都市部を中心に「どうせなら違うフォーマットで観たい」というリピーター心理を後押ししました。


一方、地方では通常上映が中心でしたが「まだ座席に余裕がある」という観やすさが強みとなり、地域ごとの違いが全国規模での動員を支えています。
3. 夏休みシーズンと競合作品の少なさ
公開時期が夏休みシーズンに重なり、学生や家族連れの需要を大きく取り込みました。また、同時期に公開された大作映画との競合が少なかったことも追い風となり、上映回数やスクリーン占有率で優位に立つことができました。
4. SNSによる熱量の拡散
SNSでは「何回観ても泣ける」「IMAXは迫力が違う」といった感想が連日投稿され、口コミが次の動員につながる好循環を生みました。
特に入場者特典やグッズの完売情報は話題性が高く、観客に「急いで行かないと」という行動を促しました。
5. 前作『無限列車編』からの期待値
すでに社会現象となった『無限列車編』の大ヒットが、大きなファンの土台を作っていました。
「次はどう描かれるんだろう?」という期待感が、公開直後からの大きな観客動員につながったのです。
そしてその勢いは1か月以上たった今でも続いていて、たくさんの人が映画館に足を運び続けています。
鬼滅の刃『無限城編』史上最速100億円到達についての記事はこちら↓↓↓
これらの要素が組み合わさり、『無限城編』は単なる一過性のブームではなく、戦略的にリピーターを増やし続ける仕組みを持った作品として歴代3位に到達しました。今後は2位『千と千尋の神隠し』(316.8億円)を超えるかどうかに注目が集まります。

引用元:スタジオジブリ『千と千尋の神隠し』
まとめ
ここまで見てきたように、『無限城編』の盛り上がりには地域ごとの特徴があります。
大都市(東京・大阪・名古屋など)
チケット争奪戦、特典やグッズの即完売、IMAX・4DXなど特殊上映が集中
地方(中小都市)
通常上映が中心で、比較的余裕を持って観やすい環境。特典やフードも残りやすい傾向
都市と地方での違いがありながらも、劇場には連日多くの観客が集まり続けています。
まさに“社会現象”としての広がりを見せる『無限城編』。
どこまで記録を伸ばすのかだけでなく、今後の日本映画界にどんな影響を残すのかにも注目が集まります。